スポーツの環境づくり ~公園の活用方法を再考する~
スポーツマーケティングセミナー「スポーツビジネススタジアム」2014/4/23(水)開催
【スポーツの環境づくり ~公園の活用方法を再考する~ 】と題し「公園という空間における在り方」
公園の現状
久宝寺緑地や花園中央公園を調査して、平日(特に午前中)は全く使われておらず、学校の体育の授業を学校の外である「公園」で行って、公園そのものを有効活用しているニュージーランドと比べ、地域を大切にする意識や空いている場所・今あるものをどう上手く使っていくかといった、空間に対する考え方の違いが大きいとご説明頂きました。
大学スポーツ
関西の大学スポーツは観客が部員や関係者のみで集客が少ないとした上で、リーグ戦方式ではなく、ホーム&アウェイ形式で行い、学校から近い球場で試合をすることで学生が応援に行きやすくなり、また小中学生の帰宅中にちょっと立ち寄れるような場所での練習や試合をすること=人が集まりやすい場所・時間に試合をすることが大切であると力説頂きました。
スポーツ本来のスタイル
スポーツは「娯楽」「発散」「休養」「創造(生産)」が結びついた余暇であるとし、スポーツの役割が習い事として結果が重視され、発散でしかない日本の現状は問題で、スポーツとは本来、気晴らしの中に楽しさと学びがあることが重要であると、ラグビーのアフターマッチファンクション(ラグビーの試合と試合後のチーム同士での交流会やコーチがMVPを選出して、その選手がスピーチを行うもの)を例にご説明頂きました。
参加者とのディスカッション
球技禁止の公園が多いとのコメントでは、公園をシェアする感覚が大切で、責任者がしっかり子供たちを管理していれば問題なく、自由に球技ができる雰囲気を作ることが大切で、高齢者が行っている公園管理人という役割の人が公園の使用に関して整理することが望ましいとのお答えや、子供たちがスポーツしている姿を横で見ているだけでなく、親が一緒にスポーツをすることでコミュニケーションが生まれてくること、それぞれの団体が各々の分野でスポーツ白書を作成されることをご提案して頂いたり、かなりハイレベルなディスカッションが展開されました。
開催概要
日 時 | 2014年 4月23日(水) 19:00~20:45 *受付:18:30~ |
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表 題 | スポーツの環境づくり ~公園の活用方法を再考する~ |
講 師 | 永松 昌樹 氏(近畿大学 経営学部教授) |
場 所 | 大阪産業創造館 ・大阪市中央区本町1-4-5 *アクセス詳細へ |
講師紹介
・永松 昌樹 氏
近畿大学 経営学部教授
・プロフィール
1964年三重県四日市市生まれ。国立鹿屋体育大学-鹿屋体育大学大学院-中京大学大学院博士後期課程単位取得退学。大阪教育大学(1993~2008)-京都聖母女学院短期大学(2008~2010)-近畿大学(2010~)
所属学会:日本体育学会(体育社会学専門領域)、京都滋賀体育学会、日本体力医学会、スポーツマネジメント学会、こども環境学会.
・研究テーマ
「スポーツ経営論,スポーツ行政論.囲碁から学ぶ経営科学入門」(近畿大学)、「スポーツ社会学」(大阪商業大学)、「スポーツ政策論,スポーツマネジメント」(大阪経済大学)、「保育内容(健康)」(同志社女子大学) 、「スポーツマネジメント特論」(近畿大学大学院商学研究科博士前期課程) 、「運動・舞踊演習」(京都女子大学大学院発達教育学研究科修士課程) 、 「健康・スポーツ産業特論」(大阪経済大学大学院人間科学研究科修士課程)
・著書
「スポーツ白書」SSF笹川スポーツ財団(共著)
「スポーツ産業論」杏林書院(共著)
「生涯スポーツ実践論」市村出版(共著)
「スポーツの経済学」杏林書院(共著)
「生涯スポーツの社会経済学」杏林書院(共著)